外国人がバス、電車に乗って旅してみた…ここがダメだよ鹿児島市 立ち会った観光関係者に課題を次々指摘

2025/10/13 14:30
JR鹿児島中央駅から観光地までのルートをたどる鹿児島市の国際交流アドバイザーら=同市中央町
JR鹿児島中央駅から観光地までのルートをたどる鹿児島市の国際交流アドバイザーら=同市中央町
 外国人観光客が旅しやすい街へ-。鹿児島市や鹿児島観光コンベンション協会は、インバウンド(訪日客)受け入れ体制整備に向けた実地調査を行った。市内に住む外国人に公共交通を使って桜島など主要スポットにスムーズに行けるか検証してもらい、課題や改善に向けた意見を聞いた。

 市内の宿泊業者や交通事業者、商業施設関係者などでつくる受け入れ体制ワーキンググループ(WG)が9月24日実施した。WGの16人と、韓国語圏、中国語圏、英語圏の市の国際交流アドバイザーや外国語指導助手(ALT)5人が天文館とJR鹿児島中央駅周辺に分かれ検証した。

 鹿児島中央駅では、東口駅前広場観光案内所から桜島や鹿児島空港に向かうバスや市電の乗り場まで歩いた。国際交流アドバイザーらはバス停や案内板で立ち止まり、「時刻表の日本語が読めない」「足元に案内する矢印がほしい」などと伝え、関係者は熱心にメモを取った。

 同市に住んで1カ月半になるカナダ出身のチャップマン・ダニエルさん(24)は「日本語が分かることを前提に考えるのではなく、どの国の人でも理解できるものを考えて」と要望した。

 鹿児島市を訪れた2024年の外国人宿泊観光客数は38万4000人で、前年の約1.8倍と増加傾向にある。WGの崎元秀紀座長(52)は「貴重な意見が聞けた。関係機関と共有し、分かりやすい看板やピクトグラムの案内を実現させたい。旅がしやすい街として鹿児島市にいい印象を持ってもらえたら、再訪につながるのでは」と話した。

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