奄美大島沖で確認された中国の海洋調査船「向陽紅22」=13日(第10管区海上保安本部提供)
13日午前6時50分ごろ、鹿児島県奄美大島沖の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船「向陽紅22」がパイプのようなものを海中に延ばしているのを第10管区海上保安本部が確認した。この調査船は9月下旬から「長方形」の海域を繰り返し往復した航跡がある。中国本土に戻っていたが、同じ海域で活動を再開した。
10管によると、奄美大島から西に385キロの海域。海上保安庁の巡視船が無線で中止を求め、応答があった。内容は非公表。海保がこの調査船に中止を要請するのは今回で7回目。
船舶の位置や航路を確認できるインターネットサイトの「ヴェッセルファインダー」のデータでは、前回と同じような航路をたどっている。EEZ境界付近のため、再び出入りを繰り返す可能性もある。
調査船は9月26日に上海を出港し、奄美大島から西に約380キロ付近で10月6日まで活動した。航路は北西-南西方向に60キロ、幅5キロの長方形を塗りつぶすような形になっていた。船は浙江省に戻っていたが、10日に出港し、11日に前回と同じ海域に入った。天然ガスなどの調査や軍事への活用を指摘する声がある。