職業指導員らを配置せず、576万円を不正受給――鹿児島市が障害者の就労支援施設の事業所指定取り消し

2025/10/20 21:30
鹿児島市から行政処分を受けた「田のかんさー」=20日、鹿児島市犬迫町
鹿児島市から行政処分を受けた「田のかんさー」=20日、鹿児島市犬迫町
 鹿児島市は20日、障害者福祉にかかわる訓練給付費を不正請求したとして、同市犬迫町のC&R(松岡京吾代表取締役)が運営する就労継続支援B型の就労支援施設「田のかんさー」の事業所指定を取り消したと発表した。不正に受け取った576万2100円と加算額の計805万2060円の返還も命令した。指定取り消しは31日付。

 市障害福祉課によると、同事業所は2019年11月に指定を受け、障害者がおしぼりを作る作業をしていた。24年11月から25年7月まで7回にわたる監査で、利用者5人に対し、職業指導員と生活支援員を配置せず、就労支援のサービスを提供していないことが分かった。

 施設側が、職員を配置していたことが分かる書類を廃棄したとしているため、不在が明らかな24年8月~25年6月の訓練給付費に40%を加算した。指定取り消しにより、同社と役員は今後5年間、障害福祉サービス事業の指定を受けられない。

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