〈資料写真〉鹿児島市電
鹿児島市交通事業経営審議会が27日、上荒田町の交通局であり、当局は来年1~3月、市電同士の衝突を防ぐ運転支援システムを全57車両に導入すると報告した。人工知能(AI)カメラを各車両に4台設置、前方車両を検知したり、運転士の脇見や居眠りを察知したりすると警告を発する。
電車事業課によると、今年4~9月で市電では重大事故が3件、重大事故につながりかねないインシデントが1件発生、2023年度、24年度の年間合計数(各3件)を上回る。運転士の前方不注意で停止車両に後続車両が衝突する事故も起きている。
システムは、先行車両に近づくと15メートル以上離れた位置で停止できるよう運転席で警告音が鳴り、3メートル手前に近づいた場合も再度知らせる。同課の末吉健治課長は「システムを導入し、安全性の向上を図っていきたい」と述べた。
審議会では本年度中に見直す交通事業経営計画の素案に、26年8月からの市電の運賃改定額「大人200円、小児100円」を盛り込むことも報告した。