乗っ取った交流サイト(SNS)のアカウントを使って他人の銀行口座情報を入手し、不正に利益を得たなどとして、鹿児島など8県警は27日までに、電子計算機使用詐欺と不正アクセス禁止法違反、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益仮装)の疑いで、千葉県大網白里市の無職少年(17)、同法違反(犯罪収益収受)の疑いで、大阪市平野区の無職男(18)を逮捕した。
鹿児島県警によると、2人が関与したとみられる同様の被害は日置市内でも確認され、被害総額は8県で約1300万円に上る。
逮捕容疑は2024年10月27日ごろ、少年がX(旧ツイッター)でアイドルグループのコンサートの参加者を募る偽の投稿をして、知り合った福島県の20代女性のXのアカウントへ不正に接続した疑い。
このアカウントを通じて知り合った同県の30代女性を偽の電子マネー決済サイトに誘導。銀行口座番号と暗証番号を入力させて情報を盗み、11月30日に男に現金30万円、氏名不詳者に20万円を振り込み、財産上不法な利益を得させた疑い。男は犯罪収益と知りながら30万円を受け取った疑い。
鹿児島県警によると、2人はインターネットを通じて知り合った。24年10~11月、女性2人がそれぞれ福島県警に相談して発覚。12月に別事件の捜査で福井県警が少年のスマートフォンを押収し、関与が浮上した。