旧統一教会の踊り連 おはら祭参加拒否、法廷闘争へ――信者が鹿児島市に取り消し求め提訴「信教の自由に反する」

2025/10/29 11:00
〈資料写真〉2023年11月3日、おはら祭でそろいの法被を着て踊る「世界平和統一家庭連合鹿児島」の踊り連=鹿児島市
〈資料写真〉2023年11月3日、おはら祭でそろいの法被を着て踊る「世界平和統一家庭連合鹿児島」の踊り連=鹿児島市
 鹿児島市で11月に開かれる第74回おはら祭への参加を認められなかったのは、憲法が保障する信教の自由に反するなどとして、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)鹿児島家庭教会の信者の70代男性が28日までに、同市に処分取り消しを求める訴訟を鹿児島地裁に起こした。

 原告や訴状によると、7月に「家庭連合鹿児島おはら祭同好会」として申請。9月30日、祭りを主催する同祭振興会(会長・下鶴隆央鹿児島市長)から参加を認めない旨の審査結果を伝えられた。振興会は、市長が会長を務めるなど実質的に市の行政組織として機能しており、処分は行政行為とみなされると主張。「市民は平等に扱われるべきで、特定の宗教や思想によって行政が排除するのはおかしい」と訴える。

 振興会事務局の市は「訴状が届いておらずコメントできない」とした。提訴は27日付。

 振興会は昨年、参加を拒否できる規約を新設した。今年は参加を断る例として「公序良俗に反する行為」や「重大な違法行為」をしたことを挙げる規約改正を実施、1団体の参加を断ったとしながらも審査や団体名を公表していない。

 市観光振興課によると、祭りは11月2、3日に開催され、総踊りには約220連1万6500人が参加する予定。

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