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鹿児島県教育委員会は29日、県内公立学校の2024年度問題行動・不登校等調査結果を発表した。小中高生の不登校は前年度比244人増の5676人で、7年連続で最多を更新。特別支援学校を含めたいじめ認知件数は820件増の1万1486件だった。
不登校の内訳は小学校1756人(前年度比146人増)、中学校3158人(同198人増)、高校762人(同100人減)。理由(複数選択)は、小学校、高校で「生活リズムの不調」が最多。中学校は「学校生活に対してやる気が出ない等」が最も多く、3割を超えた。このほか「不安・抑うつ」も各校種で2割を超えた。
県教委は増え続ける理由として、新型コロナ禍以降の登校意識の変化に加え、「生活リズムの不調を抱える子どもへの指導、支援に課題があった」と指摘。瀬戸口信一生徒指導監は「授業の工夫や人間関係づくりの充実を図り、新たな不登校を生まない取り組みも進めていく」と話した。
いじめ認知件数は小学校が7902件(同387件増)、中学校3267件(同427件増)、高校302件(同3件増)、特別支援15件(同3件増)で、瀬戸口生徒指導監は「早い段階での認知が件数増につながった」と分析。アンケートなどによる発見が多く、解消率は73%だった。いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」は14件(同4件増)。自殺は3人(同1人増)だった。
暴力行為もいじめ認知の増加に伴い、過去最多の702件(同310件増)で、このうち中学校が346件(同201件増)と半数近くを占めた。