「あきの舞」の生産状況などを説明するJA北さつまの木原武彦参事(中央)=29日、県庁
2025年産から本格栽培が始まった高温に強い鹿児島県育成新品種のコメ「あきの舞」の初出荷を報告しようと、JA北さつまなどが29日、県庁の塩田康一知事を表敬訪問した。新米を味わうとともに、生産状況や展望を聞いた塩田知事は「コメ不足の解消にもなる」と期待した。
あきの舞は、県農業開発総合センターが13年から開発に取り組み、23年に県奨励品種に登録された。県内の主力品種「ヒノヒカリ」と食味が同程度で、収量は1割ほど多いのが特長。今季は県内300ヘクタールで作付けされ、うち約55ヘクタールがさつま町だった。
出荷は10月中旬から始まり、11月中旬をめどに県内のAコープ店舗などで販売する。26年以降に生産を拡大する。JA北さつまの木原武彦参事(59)は「高温障害による粒の白濁がほぼない。消費者にもぜひ味わってほしい」とPRした。