逃れてきた平家が教えたとされるユーモラスな演技や踊り…南の島に伝わる「諸鈍シバヤ」、男衆が11演目を披露 加計呂麻島

2025/10/30 07:03
紙の面をつけて踊る演者=29日、瀬戸内町諸鈍の大屯神社
紙の面をつけて踊る演者=29日、瀬戸内町諸鈍の大屯神社
 国の重要無形民俗文化財「諸鈍シバヤ」が29日、鹿児島県加計呂麻島の瀬戸内町諸鈍集落であった。紙の面「カビディラ」をつけた男衆が、躍動感あふれる踊りやユーモラスな演技を大屯(おおちょん)神社で披露した。

 1185年の壇ノ浦の戦いで源氏に敗れ、島に逃れてきた平資盛が住民に教えたのが始まりとされる。シバヤは芝居を意味し、旧暦の9月9日に奉納される。

 独特なはやしや三線に合わせて楽屋入りした後、勇壮な棒踊り「スクテングヮ」、大太鼓を響かせて豊作を祈願する「タカキ山」など11演目を演じた。シシ役の演者が見物席から登場したり、コミカルな動きを見せたりし盛り上がった。

 諸鈍シバヤ保存会の吉川久也会長は「毎年多くの観光客が見に来てくれて感謝。末永く継承できるよう努めたい」と話した。

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