国内外の写真家の作品が並ぶ会場=南九州市の知覧武家屋敷庭園
南九州芸術写真祭が1日、鹿児島県南九州市の知覧武家屋敷庭園で始まった。国内外の写真家4人が手がけたオブジェなどアート作品33点が、敷地内の橋と公園二つの3カ所に展示され、普段とは違う雰囲気を楽しめる。16日まで。入場無料。
子どもから大人まで親しめる写真を活用したイベントを通し、地元をPRしようと、市が初めて企画した。初日は日本人写真家2人が参加して展示作品を解説するツアーもあった。
神奈川県茅ケ崎市の写真家、富安隼久さん(43)は、ドイツの学生寮から見える公園の卓球台を5年間にわたって定点撮影し、5000枚から選んだ18点をオブジェにして展示する。現地の住民が日光浴や運動、大人数での語らいの場として卓球台を活用する様子を捉え、「人間の自由な発想を感じて、日常を見つめ直してほしい」と呼びかけた。
南九州市知覧町郡のパート牧内珠美さん(39)は家族4人で訪れ、「知覧の風景に写真が自然に溶け込んでいて、受け手次第でいろいろなことを感じられると思う」と話した。