2年連続の赤字決算が報告された鹿児島市立病院=18日、鹿児島市上荒田町
鹿児島市議会は4日、産業観光企業委員会を開き、2024年度の各企業会計決算案を審議した。5日以降も続開する。市立病院は25億9984万円の純損失を計上し、2年連続の赤字決算だったと報告した。赤字額は前年度より2億2292万円減。給与費と材料費の上昇が響いた。
決算書によると、入院患者は前年度比13.6%増の18万3091人、外来患者は同1.8%増の18万8289人。全体は37万1380人で同7.3%増と改善したものの、新型コロナウイルス禍前の水準までは回復しなかった。
一方、患者増加に伴い薬品費など材料費が82億348万円と6億8566万円増え、人事院勧告などにより給与費が131億7350万円と11億8820万円増えたことにより、医業費用が膨らんだ。
看護職員(一般職、24年度末680人)の退職は84人で前年度比11人増。理由は、結婚・育児など家庭の事情29人、転職27人、健康上の理由12人、定年退職等16人だった。処遇改善では、夜間看護手当を1回当たり千円増の1万円にし、病児保育や夜間保育の拡充など院内保育所の利用促進を挙げた。