公立中高一貫で全国初の全寮制男子校…開校から10年余、26年度から段階的に共学化 女子制服をお披露目、価格抑制に一工夫 楠隼中高

2025/11/05 20:33
お披露目された中学生女子の制服=肝付町の楠隼中高一貫教育校
お披露目された中学生女子の制服=肝付町の楠隼中高一貫教育校
 現在は男子校で2026年度から段階的に共学化する鹿児島県立楠隼(なんしゅん)中高一貫教育校(肝付町)で、女子の制服がお披露目された。中学、高校とも多様性への配慮でスラックスかスカート、ネクタイかリボンを自由に選べる。

 色や柄は男子と同じ。ネクタイとリボンはともにストライプ柄で、中学は水色、高校はグレーが主体。半袖シャツは中学が水色、高校が白。ブレザーは濃紺で、スラックスとスカートは同色のチェック柄。

 同校によると、7月のオープンスクールに参加した小学生や保護者へのアンケートの結果を考慮して選定した。価格は一式で約6万8000円。経済的負担を軽減するため、男子の制服の型や生地を利用した。

 女子受け入れは、高校入試のない完全型中高一貫教育の1期生となる26年度の中学1年生から。校内では現在、来年1月の完成を目指して女子寮(55部屋)の整備が進む。貴島邦伸校長は「制服も決まり来年4月、女子1期生を含む新入生と共に男女共学、完全中高一貫教育という楠隼の新たな歴史がスタートする」と話した。

 ◇メモ 2015(平成27)年、公立中高一貫校で全国初の全寮制男子校として開校。26年度から段階的に共学化、通学も可能になる。シリーズ宇宙学やトップリーダー教室など、独自の教育課程が特徴。校訓「大志・叡智・至誠」。

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