父親宅に放火男、起訴内容認める 鹿児島地裁初公判 被告「元交際相手と破談になり気分が沈み、酒に逃げた」

2025/11/06 20:53
 昨年8月、鹿屋市の父親宅に火を付けたとして、現住建造物等放火の罪に問われた南大隅町根占川北、会社経営の被告男(29)は6日、鹿児島地裁(小泉満理子裁判長)の裁判員裁判初公判で、「酒を飲んで記憶にないが、自分がした」と起訴内容を認めた。

 被告はアルコール依存症と診断されており、検察側は冒頭陳述で「希望する高校に両親の反対で進学できず、父親から金を要求されることもあった。酒を飲み、両親への不満を募らせた」と指摘した。弁護側は「保釈されている被告は通院し、家族のサポートも受けている」と主張した。

 被告は被告人質問で「元交際相手と破談になり気分が沈み、酒に逃げた」と犯行当日の行動を説明。翌日に警察署の留置場で目が覚めるまで犯行の記憶がないと話し、「事件以降酒を飲んでいない。大変申し訳ない」と謝罪した。証人尋問で父親と妹は「軽い刑を求める」と述べた。

 起訴状などによると、被告は2024年8月21日午後7時55分ごろ、父親宅の居間で、ライターで火を付けた紙類をソファやベッドに置いて火を放ち、木造平屋住家と車庫兼倉庫を全焼させたとされる。

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