アニメ映画『ひゃくえむ。』本編冒頭6分公開(C)魚豊・講談社/『ひゃくえむ。』製作委員会
全国で上映中の劇場長編アニメ『ひゃくえむ。』の対照的な2人の主人公の出会い、そして“情熱と狂気”の陸上ドラマの始まりを告げる“本編冒頭映像”が公開された。
【動画】 情熱と狂気の陸上人生の始まり描く『ひゃくえむ。』本編冒頭映像6分
本編冒頭映像は、本編で海棠役を務めた津田健次郎によるナレーションとともに、スタート位置に一列に並ぶアスリートたちの姿から始まる。緊張感漂う競技場でのレースシーンから歩幅が変わり、小学生のトガシ(cv種崎敦美 ※崎=たつさき)が体育の授業で同級生に大差をつけて疾走する場面へと移り変わっていく。生まれつき足が速く、友達も居場所も何不自由なく手に入れてきたトガシは、皆から一目置かれる存在だったが、自身はどこか冷めていた。下校途中、息切れしながら走ってきた小宮(cv悠木碧)が目の前で倒れ込む。酸欠になりながら追い込まれたように走る、どこか歪な小宮の雰囲気に少し戸惑うトガシだったが、翌日、その小宮が同じクラスへ転校してくる。
トガシはある日、いつものようにがむしゃらに走る小宮を呼び止める。「走るの好きなの?」というトガシの問いに対し、小宮は「ぼやけるから。気が紛れるんだ。現実より辛いことをすると」と答える。そんな小宮に対し、トガシは、そんな理由で走るのはもったいないと言い放ち、「大抵のことは、100メートルを誰よりも速く走れば、全部解決する」という強烈なアドバイスを送る。2人の主人公の熱くエモーショナルな関係性を予感させ、たった10秒の一瞬の世界で繰り広げられる白熱の物語の始まりに胸が高鳴るような映像となっている。
“才能型”のトガシと、トガシとの出会いをきっかけに100メートルへのめり込んでいく“努力型”の小宮。対照的でありながら、次第に2 人は100メートル走を通して、お互いの陸上人生の節目に対峙するライバルとも親友とも言える関係となっていく。数年後、天才スプリンターとして名をはせるも、勝ち続けなければいけない恐怖におびえるトガシの前にトップスプリンターの一人となった小宮が現れる。
同作は、『チ。―地球の運動について―』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した魚豊氏の連載デビュー作が原作。陸上競技の世界で、「100メートル」という10秒に満たない一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱を描いた物語。「心が熱くなる」「スポーツ漫画で感じたことない感覚」と多くの共感と驚きを呼び、完結後も熱狂的な人気を集めている。
監督は、長編1作目の『音楽』で「アニメ界のアカデミー賞」と名高い米アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で高い評価を受ける気鋭のクリエーター・岩井澤健治氏。声の出演には、生まれつき足の速い“才能型”のトガシを松坂桃李、トガシとの出会いから、100メートル走にのめり込んでいく“努力型”の小宮を染谷将太。さらに、「100メートル」の熱き世界で主人公のトガシと小宮を取り巻くキャラクターに内山昂輝、津田健次郎ら総勢12人の豪華声優陣が命を吹き込む。主題歌はOfficial髭男dismの8ヶ月ぶりのリリースとなる書き下ろし最新曲「らしさ」。最大の熱量で作品を彩る。