吉岡里帆×水上恒司、『九龍ジェネリックロマンス』ロケ地・台湾に凱旋 「高雄映画祭」で上映

2025/10/12 12:30
「高雄映画祭」に参加した『九龍ジェネリックロマンス』(左から)フィガロ・ツェン、吉岡里帆、水上恒司、有澤亮哉プロデューサー
「高雄映画祭」に参加した『九龍ジェネリックロマンス』(左から)フィガロ・ツェン、吉岡里帆、水上恒司、有澤亮哉プロデューサー
 台湾南西部の都市・高雄市で開催中の「高雄映画祭」(10月10日~26日)において、邦画史上初となるオープニングフィルムに『九龍ジェネリックロマンス』が選出された。現地時間10日、主演の吉岡里帆、水上恒司が現地に駆け付け、共演のフィガロ・ツェン、有澤亮哉プロデューサーとともに映画祭行事に参加した。

【画像】「高雄映画祭」で撮影されたそのほかの写真

 本作は、かつて香港に存在した「九龍城砦」をモチーフにした架空の街“第二九龍城砦”を舞台に描かれる恋愛ラマ。撮影は、どこか懐かしさを感じさせる街並みが残る台湾各地で行われた。

 ゆかりの地でのオープニング上映に観客の期待も高まる中、白いドレスに身を包んだ吉岡、スーツ姿の水上らが姿を現すと、場内は大歓声に包まれた。

 吉岡は、フィガロに教わった現地の言葉で「高雄映画祭、いよいよですね!」とあいさつし、会場を沸かせた。続けて、「初めての高雄です。すごくいい場所で、幸せな時間を過ごしています」と笑顔で語り、役作りについては「台湾での撮影中は、現地の生活を体験することを大切にしていました。スーパーで買い物をしたり、朝ごはんを外で食べたりと、台湾の方々の暮らしを実際に感じるようにしていました」と振り返った。

 フィガロは「私はこの高雄で生まれ育ちました。今回日本の制作スタッフの皆さんと一緒にこの作品を届けることができて本当に光栄です。『九龍ジェネリックロマンス』は”人が誰かを想い続けたその先に、思念を超えて幻想的な出来事が起こり得るのか”という想いについての作品です。台湾では10月17日から公開されます。ぜひ応援をお願いします」と呼びかけた。

 池田千尋監督からのビデオメッセージも紹介され、映画祭で本作がオープニングを飾ったことへの喜びと感謝の気持ちが伝えられた。「(本作を)撮影したのは約1年前。私にとっては長期撮影を行っていた台湾が懐かしい場所として、今も胸のなかに残っています。映画を通して新しい台湾の姿を見つけていただけたらなと。また必ず台湾を訪れ、皆さんとお会いできたらと思います」と語った。

■水上恒司「苦手な歌、頑張って挑戦しました」

 翌11日には、水上とフィガロ、有澤プロデューサーが再び登壇。観客とのQ&Aでは、制作やキャスティングの裏側について語られた。

 有澤プロデューサーはロケ地に台湾を選んだ理由を説明し、「劇中に登場する“第二九龍城砦”は実在の九龍城砦をモデルにしていますが、あくまでも架空のもので、懐かしいと思う要素を寄せ集めて作られた場所でした。そうした雰囲気を再現できる場所を探した結果、台湾の古い街並みが雑多に並んでいる様子がピッタリだと思いました」と話した。

 またキャスティングについて、水上に実年齢より9歳年上の工藤役をオファーした理由について、「無骨なのに繊細な工藤を演じることができるのは水上さんしかいない!と思ったので、珍しくわがままを言わせていただきました」と明かした。

 第二九龍城砦の謎についての鍵を握るユウロンを演じたフィガロについては「映画の限られた時間の中でユウロンをどう描こうか、(原作者の)眉月じゅん先生とも相談しながら何度も考えました。ロケ地が台湾に決定し、その世界観に馴染む人物ということで見えてきた役でした。(フィガロには)新しいユウロン像を作っていただきました」と語った。

 水上は役作りについて「自分から役の方に寄っていくという役作りをしています。自分の感覚を利用しながら、工藤に近づいていきました」と明かし、「田園」を熱唱するシーンについて問われると「実はすごく歌が苦手で、人前で歌うことも得意じゃないので、かなり頑張りました」と話した。

 撮影の様子について問われたフィガロは「台湾の優秀なスタッフが美術や衣装スタッフとして参加していました。文化が違うスタッフたちが共に良い作品を作っていこうという意気込みを感じるとても良いチームでした」と振り返っていた。

 観客との質疑応答では、水上が台湾ロケ中の“食体験”についても言及。「ロケ飯がとても温かく、種類も豊富で本当にうれしかったです。炒飯が特に好きで、滞在中は毎日食べていました。今日食べればコンプリートです」と話し、笑いを誘っていた。

ORICON NEWS(最新15件) >

日間ランキング >