鹿児島大学医学部を卒業後、東京大学病院などで糖尿病を専門に診療・研究を続けてきましたが、2023年5月に帰郷。同年11月から当院の院長を務めています。
当院の特徴は、糖尿病の専門外来です。糖尿病を中心とした生活習慣病の診療に力を入れており、特に腎臓病予防に積極的に取り組んでいます。鹿児島県は新規透析導入率が全国でも高く、県全体で早期介入と予防の取り組みが進められています。当院では、新規透析導入患者の原因の約4割を占める糖尿病から、腎機能低下へと進まないよう、医師と看護師、管理栄養士らが連携し、食事指導や生活改善指導を行っています。
患者さんと接する際、心がけているのは「病院は怖いところ」というイメージを払拭することです。糖尿病外来と聞くと「怒られるのでは」などと不安に思う人がいます。糖尿病は一生付き合っていく病気です。いったん発症すると、インスリンを出す力が半分以下になっているといわれており、完全に元に戻ることは難しいです。だから、生活を変えて病気に合わせていくことが必要ですが、それは誰にとっても簡単なことではありません。
「こんなに食べてしまった」「運動が続かない」「甘いものがやめられない」―そうした正直な悩みを話してもらえる関係をつくることが、治療の第一歩です。怒ったり、脅したりするのではなく「じゃあ、それを前提にどう改善していきましょうか?」と対話の中で最適な治療方法を一緒に考えていくスタンスです。患者さん一人一人に寄り添いながら、少しでも前向きな医療を提供できれば、と考えています。
当院には医師や看護師はもちろん、栄養士、介護士、理学療法士、言語聴覚士、薬剤師、社会福祉士など多くの専門職が在籍しています。各自が互いの専門性をリスペクトし合いながら連携する職場文化が根付いており、「自分たちで職場を良くしよう」とする自主性のあるスタッフが多いのが誇りです。
また、当法人は医療福祉グループとして、当院の他にも病院や特別養護老人ホーム、グループホームなどを運営しています。ライフステージに合わせた柔軟な働き方が可能で、若い人も安心して長く働ける環境がそろっています。スキルアップを目指し、チームで協力し合える前向きな人と、ぜひ一緒に働きたいと思っています。