センバツ甲子園に続く秋、出水中央37年ぶり県大会決勝…OBらの声援後押し、一時1点差に迫るが力尽きる 飛躍誓う選手「九州大会も一戦一戦集中」

2025/10/11 21:00
6回表出水中央無死二塁、代打・坂元瑶の中前打で二走先立が生還=平和リース
6回表出水中央無死二塁、代打・坂元瑶の中前打で二走先立が生還=平和リース
 第157回九州地区高校野球大会鹿児島県予選最終日は11日、鹿児島市の平和リース球場で決勝があった。神村学園が14-3で出水中央に勝ち、秋の大会4年連続の優勝を決めた。秋37年ぶりに決勝を戦った出水中央は及ばなかった。

 神村と出水中央は来春の全国選抜大会出場を懸けた九州大会(25~31日・宮崎県)に挑む。春秋を通じて、神村は3季連続28度目、出水中央は19年ぶり5度目の出場となる。



 秋の大会で37年ぶりに決勝に進んだ出水中央はOBや保護者らがスタンドに駆け付け、大声援を送った。王者・神村相手にしぶとく戦うナイン同様に最後まで声を枯らした。

 夏まで一緒にプレーしてきた野球部の3年生が中心となり、音頭を取って会場を盛り上げた。前主将の岩崎正門さんは「自分たちの分まで頑張ってくれてうれしい」と後輩たちの奮闘に感謝した。

 保護者会長の川俣宏さん(53)は37年前の決勝で息子の直輝さんと同じ2番・ショートで出場。「逆転が多いなど勝ち上がり方も似ていて懐かしい。九州大会も頑張ってほしい」とエールを送った。



 秋の大会37年ぶりの決勝を戦った出水中央は、粘り強い打撃で中盤に一時1点差に迫るなど持ち味を発揮した。終盤は引き離されたが、芹田監督は「大会を通じた成長は感じた。基本を忠実にチームをさらに高めたい」と力を込めた。

 チームは、中盤以降に得点を挙げて勝ち上がってきた。決勝も5回以降は毎回走者を出して食らいつく。5回に適時打を放った川俣は「全員がチームのためにつなぐ意識を持てた」と振り返った。

 試合後は、九州大会の出場権をつかんだ喜びと大敗の悔しさが入り交じった。勝ち越しの好機を生かせなかった2回の走塁、四球や失策が絡んでの失点など課題も残った。捕手の先立主将は「立ち上がりからしっかり守れるように鍛え直したい。九州大会も一戦一戦集中していく」と飛躍を誓った。
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