
板チョコレート「kiitos(キイトス)」
Lankaでは、カカオ豆から1枚のチョコレートができるまでを全て自社で行う「ビーン・トゥー・バー」で、板チョコレート「kiitos(キイトス)」を作る。原料はカカオ豆と鹿児島県産のきび砂糖のみ。世界7カ所からカカオ豆を取り寄せ、産地ごとのチョコレートを製造する。

砕いたカカオの実からピンセットで不要な皮を取り除く

細かく砕いたカカオ豆を機械で細かくひき、ペースト状にする
はちみつのように甘いトリニダード・トバゴ産、ベリー系の酸味があるベトナム産など、産地により違った個性が楽しめる。チョコレートは全国約90カ所で販売し、格式の高いホテルのバーでも提供される。
代表の大山真司さんは、ソーシャルワーカーだった経験を生かし、2011年に就労継続支援B型事業所としてLankaを開設。ハンディキャップのある利用者たちが作り手を担う。

型に流し入れたチョコレートを、空気を抜きながら均一に広げる。冷やし固めた後、傷や欠けがないかをチェックする

手作業でチョコレートを梱包する。「チョコレートを割らないように、集中力がいる」と利用者
チョコレート作りは徹底した温度・時間管理など、正確な作業が重要だ。利用者たちの個性であるこだわりや集中力が、品質の高いチョコレート作りに生かされるという。「彼らの仕事はかっこいい」と大山さん。「福祉としてでなく、品質を評価してほしい。鹿児島発のチョコレートブランドを知ってほしい」と力を込める。

直売店に並ぶチョコレート。包装紙は利用者が描いたイラスト、形は桜島がモチーフ
「kiitos」はフィンランド語でありがとうの意味。「働く仲間にも、お客さんにもありがとう、の連鎖が生まれたら」と大山さん。これからも笑顔の輪を広げていく。

2023年12月にオープンした直売店・Bean to Bar Chocolate kiitos