マスク作りで大忙し 聴覚障害者の事業所「しゅわん家」

(2020/04/15 23:00)
布製のマスク作りに励む事業所の利用者=鹿児島市下伊敷1丁目
 鹿児島市下伊敷1丁目の就労継続支援B型事業所「しゅわん家」の聴覚障害者が作る手作り布マスクが売れている。新型コロナウイルスの感染拡大を受けてマスクが品薄となる中、福祉関係者などからの注文が増えているといい、連日作業に追われている。
 事業所では18人(男性6人、女性12人)が働く。平均年齢は75歳。最高齢者は93歳の2人の女性。大半が鹿児島聾学校の被服科の卒業生で、テーラーなどで働いていた。
 2018年10月、退職後の仲間が集まる場所をつくろうと事業所を設立。着物の仕立て直しや裾上げなどを請け負っている。マスクも作りバザーなどに1枚100円で出品してきた。しかし、ほとんど売れず在庫が100枚以上あったという。
 状況が変わったのは2月。新型コロナの影響でマスクが品薄になり問い合わせが相次いだ。急きょ3月は2000枚余を作製。4月は1日100~150枚ペースで作っている。標準サイズは縦11センチ、横16センチ。1枚200~300円で半分は福祉施設が、残りは薬局や個人が購入している。
 布の裁断やミシン掛け、ひも通しなど一連の作業はみんなで分担する。福井實和子さん(68)は「必要な方に手作りマスクが届けばうれしい」。事業所を運営する一般社団法人「照」代表理事の松坂光久さん(49)は「障害があっても、何歳になっても、社会参加できることは素晴らしい。今後も支援していきたい」と話した。