大茶樹公園に憩いの場、19日オープン 牧園に移住の新里さん奔走

(2020/06/17 20:00)
地域住民の憩いの場「年輪堂」を切り盛りする新里大輔さん、久美子さん夫妻=霧島市牧園町持松
地域住民の憩いの場「年輪堂」を切り盛りする新里大輔さん、久美子さん夫妻=霧島市牧園町持松
 霧島市牧園の大茶樹公園に19日、「住民の憩いの場に」と願いを込めた「年輪堂」がオープンする。4年前に牧園へ移住した中津川地区自治公民館まちおこし部の新里大輔さん(41)が奔走し、茶どころの歴史を刻む樹齢100年超の茶樹が立つ場所に交流拠点をつくった。霧島茶や手作り菓子を振る舞う茶屋としてスタートし、里山体験を提供する場にも-と夢は膨らむ。

 新里さんは大阪府寝屋川市出身で、企画デザイン会社を営む。幼い頃から母親の地元・旧姶良町をたびたび訪ね、里山暮らしに憧れた。2011年設立の会社が軌道に乗ったのを機に、家族7人で移住を決断。空港に近く、仕事の拠点を残す大阪市と行き来しやすい霧島市を選んだ。

 念願だった里山暮らしだが、過疎化は予想以上で子どもたちが安全に遊べる場も少ない。「子どもを中心に多世代が集う拠点をつくろう」と思い立ち、大茶樹公園に着目。管理者の市や中津川公民館と協議を重ねた。構想から2年を経て、本年度から公民館が公園管理を受託し、自主事業として施設を新設・運営することになった。

 木造平屋36平方メートルでカウンターとテーブル席の計18席を置く。「大茶樹のように地元の文化も年輪を重ね、次世代につないでいけるように」と年輪堂と名付けた。建築費600万円は全て新里さんが出資。外階段を造り、8月には霧島連山や桜島を望む屋上にテラス席を設ける計画で、現在クラウドファンディングで資金を募る。

 当面、妻久美子さん(43)と切り盛りする。「ゆくゆくは、地域の皆さんの力を借り、観光客向けにしめ縄作り体験など里山ならではのサービスを提供したり、物産を販売したりしたい」と新里さん。利益は、交通弱者向けの自動運転カート整備や学校図書の購入など、地域に還元する考えだ。

19日オープンする「年輪堂」。建物の横に大茶樹が並ぶ=霧島市牧園町持松の大茶樹公園
19日オープンする「年輪堂」。建物の横に大茶樹が並ぶ=霧島市牧園町持松の大茶樹公園