コロナ追い風、自転車生活じわり 密回避の通勤、運動不足解消 県内販売が好調

(2020/06/29 09:52)
電動アシスト機能付きなどの自転車が並ぶ売り場=鹿児島市のホームセンターきたやま東開店
 新型コロナウイルスの影響で生活様式が見直される中、鹿児島県内で自転車の人気が高まっている。通勤時の3密を避けるため公共交通機関の代替手段や運動不足解消などを目的に、1人10万円の特別定額給付金で新車を買い求めるほか、古い自転車を修理に持ち込んで乗る人が目立つ。

 鹿児島市東開町のホームセンターきたやま自転車売り場のバイヤー宮之前健二さん(49)は「給付金が届いたからと10万円前後の電動アシスト付きを買う人がいた。これからどんどん増えるのでは」と期待する。3~5月の売り上げは前年比10%増えた。「2、3万円のスポーツタイプが例年より売れている印象。主な客層は中高年で、修理も多い」

 霧島市国分中央5丁目の瀬戸口近代車商会は、県内の緊急事態宣言が解除された5月14日以降、売り上げが同約20%増だった。普段ジムに通う人が「密を避けて運動できる」と購入している。ロードバイクと呼ばれるスポーツタイプが売れ筋で、入門用とされる10万円前後が特に人気だ。担当者は「価格帯から給付金を充てたのではないか」とみる。

 鹿児島市荒田2丁目のサイクルベースあさひ騎射場店では、7都府県に緊急事態宣言が出された4月7日以降の売り上げが同約10%増に。小中高校が3月上旬に休校後は「小学生向けの一輪車や(地面を蹴って進む)キックバイクが売れた」という。新車の購入以外にも「ほこりをかぶり、長く乗っていなかったような自転車を修理で持ってくる人がかなりいた」と驚く。

 同市の鹿児島大学郡元キャンパス近くのサイクルショップ茶輪子では、3月ごろから販売が好調だ。店長の山田博幸さん(68)は「通勤用にスポーツタイプが売れている」と語る。

 「コロナを気にして家にこもりがち。自転車なら密集せず楽しめると思った」とは4月に同店で買った鹿大2年の藤本夏央さん(19)。「いつか自転車で実家がある関西に帰省したい」と笑顔を見せた。