シラスウナギ豊漁 かば焼きの価格、財布にやさしくなるのは…いつ? 鹿児島県内

(2020/07/26 16:00)
土用の丑の日に向けて出荷された養殖ウナギ
土用の丑の日に向けて出荷された養殖ウナギ
 日本の夏に欠かせない食材の一つが、ウナギだ。2019年度は鹿児島を始め全国的にシラスウナギが豊漁となり、近年の不漁によるかば焼き高騰に歯止めがかかるのではないかと期待されていた。しかし、養殖池に入れられたウナギが成長して店頭に出るのは秋以降で、今のところ価格に大きな変化は見られないようだ。

 県内のシラスウナギ採捕量は近年低迷が続き、18年度は過去最低の136キロまで落ち込んだ。しかし19年度は6年ぶりに700キロ台を回復。供給増による値下げへの期待も出ていたが、県内のうなぎ専門店は、価格を据え置くところが多い。「うなぎのやまげん」を展開する山元産業(薩摩川内市)の山元知社長(48)は「仕入れ値は変わらず、値下げできない」と話す。

 日本養鰻(ようまん)漁業協同組合連合会(静岡県)によると、ウナギの成魚の取引価格は2018年に過去最高の1キロ4434円となった。今年も同程度で推移しているとみられる。

 シラスウナギが成長し、成魚となるのには半年~1年半ほどかかる。全国のウナギの取引に詳しい関係者は「市場に出回っているのはまだ一部で、値下げには結び付いていない」と話す。

 大消費地に近い関東や東海では、夏の土用などに合わせて一部早めに出荷されることもあるが、県内ではその年の池入れ分は、秋以降出回るのが一般的だ。「うなぎの末よし」(鹿児島市)の奥山博哉会長(83)は「価格が下がるとしたら秋以降ではないか」と指摘する。

 大隅地区養まん漁業協同組合(鹿屋市)の組合長で、県養鰻管理協議会の楠田茂男会長(76)は「価格は全体の需給バランスによって決まる」とした上で、新型コロナウイルスの影響で内食向けの加工品の需要が増える可能性も指摘。「現状では価格がどうなるかは見通せない」と話した。
炭火で次々に焼き上げられるうなぎ=20日午前11時、鹿児島市東千石町
炭火で次々に焼き上げられるうなぎ=20日午前11時、鹿児島市東千石町
スーパーにズラリと並ぶうなぎのかば焼き=21日、鹿児島市宇宿2丁目のマックスバリュオプシアミスミ店
スーパーにズラリと並ぶうなぎのかば焼き=21日、鹿児島市宇宿2丁目のマックスバリュオプシアミスミ店