鹿児島県最低賃金、3円増の793円に 4年ぶり最下位脱出へ 地方審が答申  

(2020/08/07 23:00)
鹿児島労働局の小林剛局長(右)に答申を手渡した石塚孔信会長=鹿児島市小川町
鹿児島労働局の小林剛局長(右)に答申を手渡した石塚孔信会長=鹿児島市小川町
 鹿児島地方最低賃金審議会(石塚孔信(よしのぶ)会長)は7日、2020年度の鹿児島県最低賃金(最賃)を現行時給790円から3円増(引き上げ率0.38%)の793円に改定するよう小林剛鹿児島労働局長に答申した。新型コロナウイルス感染拡大による経済悪化の影響が焦点となる中、02年度に時給で示す方式となってから最高額に。4年ぶりに全国最下位を脱する見込みとなった。

 鹿児島県の現行790円は14県と並び全国最下位。3円増は、7日までに地方審議会の答申が出ているDグループの大分や佐賀などより1円高く、熊本、長崎と同額になる。ただ、4年連続で20円以上だった引き上げ額は大幅減少。東京の審議会は全国で最も高い1013円を据え置いたため、鹿児島との差は220円となる。

 中央最低賃金審議会は7月、引き上げ額を示さず「現行水準維持を基本」として地方審に判断を委ねていた。公益委員、労働者と使用者の代表15人で構成する鹿児島地方審議会の専門部会9人が3回にわたり協議した。

 当初、労働者側は地域間格差の是正や労働者のモチベーションを保つことを訴え、3~10円の引き上げを主張。使用者側は、コロナ禍で鹿児島経済が危機的状況であることや、鹿児島国体延期のダメージを考慮し0~2円を求めた。公益委員は労使の意見を総合的に勘案し「3円引き上げ」を提示。本審の採決で、賛成9、反対5(欠1)の賛成多数で決まった。

 石塚会長は「中央の目安が示されない中で、雇用と労働者の暮らしの両方を考えた。地域間格差も考慮せねばならず難しい進行だった」と振り返った。

 24日まで異議を受け付け、早ければ10月3日に発効する。鹿児島労働局によると、県内で影響を受けるとみられる時給793円未満の労働者は約1万4695人。