鹿児島大准教授・日野氏が貿易学会賞 環境物品の交渉や効果研究

(2020/09/16 23:00)
日本貿易学会賞を受賞した鹿児島大学の日野道啓准教授=鹿児島市の同大
日本貿易学会賞を受賞した鹿児島大学の日野道啓准教授=鹿児島市の同大
 鹿児島大学法文学部の日野道啓准教授(42)=国際経済学=が、省エネ家電など「環境物品」の国際交渉や貿易効果を考察した著書「環境物品交渉・貿易の経済分析」で2020年の日本貿易学会賞を受賞した。テーマの独自性と15年にわたる研究の蓄積が評価された。県内からの受賞は初めて。

 日野准教授は、環境物品の自由化交渉を巡って自由貿易主義を貫こうとする米国と、環境保全のための新しいルール作りを目指す欧州連合(EU)との対立構図や、12年の交渉妥結に至る合意形成の背景要因を明らかにした。

 また省エネエアコンやサーキュレーターなど日本の省エネ家電を発展途上国に普及させることにより、汚染物質削減や資源節約など環境負荷が改善すると立証した。

 学会員約410人の著作物約30点から「環境物品に関し、交渉の全ての経緯と貿易の環境に与える効果が分かる1冊」と評価を受け先日選ばれた。学会賞は6年ぶり4例目。

 日野准教授は九州大学大学院生時代から、環境物品を研究。「大変うれしく思う。今後も研究を深めたい」と語った。同書は文眞堂刊。税込み2970円。