時計 2020/10/16 11:00

国内最古級、500年前の夫婦肖像画 西之表市の武家屋敷で発見

西之表市の旧上妻家住宅から見つかった約500年前の夫婦肖像画=西之表市の市埋蔵文化財調査室
西之表市の旧上妻家住宅から見つかった約500年前の夫婦肖像画=西之表市の市埋蔵文化財調査室
 西之表市西之表の武家屋敷・旧上妻(こうづま)家住宅から、500年前の夫婦肖像画が見つかった。モデルは第22代当主上妻家雅(いえまさ)=1522年没=とその夫人。同市の博物館・鉄砲館は「類例が少ない、中世の夫婦像の中でも国内最古級」とみている。

 上妻家は代々、種子島を治めた種子島家の重臣の家系。

 肖像画は縦44.5センチ、横36.5センチで紙に描かれている。法華宗の開祖「日蓮大菩薩(だいぼさつ)」の字を挟み、法衣(ほうえ)を着た男女が向かい合う。左側の男性には家雅の法号「浄蓮(じょうれん)」が確認できる。制作は「永正10年」(1513年)で、存命中に功徳を積む目的で描かれた「寿像(じゅぞう)」とみられる。

 現在、養玉院(東京)が所蔵する長崎・対馬の武将、宗貞国(そうさだくに)=1422~94年=夫妻像が国内最古の夫婦像とされる。東京大学史料編纂(へんさん)所の小瀬(こせ)玄士(げんし)助教(40)は「制作年が明確な上妻家のものは、宗家と並ぶ最古級といえる。しかも保存状態は格段に良く、中世宗教史、美術史の観点からも貴重な史料だ」と語る。

 このほか、鉄砲伝来時の種子島家14代当主・種子島時尭(ときたか)に与えられた、やりの許状も見つかった。マスターした技を絵で示しており、体の使い方や、やりの穂先の動かし方を簡潔に表現している。

 17日から鉄砲館が開く「上妻家文書展」で公開される。