時計 2020/12/06 11:00

「鬼滅の刃」新たな聖地巡礼の予感? 主人公と同じ姓、鹿児島県内2つの竈門神社 

火の神とかまどの神をまつる竈門神社。現在は改修中=薩摩川内市平佐町
火の神とかまどの神をまつる竈門神社。現在は改修中=薩摩川内市平佐町
 大ヒット漫画「鬼滅の刃」の主人公竈門炭治郎の姓と同じ「竈門」の名が付く福岡と大分両県の三つの神社がファンの聖地と化し、訪ね歩く「巡礼」の対象になっている。鹿児島県内の薩摩川内市平佐町と霧島市福山にある「竈門神社」も、「鬼滅」ブームで訪れる人が徐々に増えている。

 薩摩川内市の竈門神社は住宅街にひっそりとたたずみ、火の神とかまどの神をまつる。神社の由来を記した看板には「平佐北郷(ほんごう)家初代・三久が朝鮮出兵の際に陶工を連れ帰り、家人に鉢の製法を学ばせた。その発展のため竈門神社を建て、火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を勧請(かんじょう)した」との内容が記されている。

 坂本竜一(りょういち)宮司(52)によると、陶磁器生産の中心地だった平佐焼窯(現在の天辰町)付近にあったが、江戸時代初期に現在地に移された。「かまどの守り神をまつる所は、各地の窯元近くにあるのでは」と話す。

 以前は地元の人が訪れる程度だったが、最近は親子連れや若い人を見かけるという。“特需”に坂本宮司は「お参りした方が何らかの学びやご縁を得られるのなら喜ばしい」と話す一方、「他の神社の御朱印転売なども耳に入り残念。信仰の場であり、清らかな気持ちでお参りしてほしい」と呼び掛ける。

 平佐麓自治会館に隣接する。ふだんは無人で現在改修工事中だが、参拝は可能。

 鹿児島県神社庁ホームページの情報によると県内にはもう一カ所、竃門神社がある。

 霧島市福山の県天然記念物「夫婦イチョウ」で知られる宮浦宮近く。鹿児島湾に面した高台に立つ。

 1777(安政3)年6月、一帯が大火災に見舞われた。その2年後、地域から二度と火を出さないことを願い、住民たちが建立したという。管理する南園自治会の豊平昭郎自治会長(76)は「地元で親しまれてきた守り神」と話す。

 無人のこじんまりした神社だが、鬼滅ブームで地区外からの参拝客も増えている。自治会は11月中旬、神社の歴史を解説する説明板を立てた。近く、220号線沿いに案内板を立てる準備を進める。豊平さんは「まさか全国的な話題になるとは。鬼滅のヒットが明るい話題を提供してくれた」とうれしそうだ。