時計 2021/01/25 20:00

85年前の手拭い発見 図柄を基に海潟温泉PR看板作製 垂水の江洋館

約85年前の手拭いを基に作製した看板の前に立つ堀之内順さん(左)と六三四さん。手にしているのが額入りの実物=垂水市海潟
約85年前の手拭いを基に作製した看板の前に立つ堀之内順さん(左)と六三四さん。手にしているのが額入りの実物=垂水市海潟
 垂水市海潟の温泉旅館「江洋館」で、約85年前に作られたとみられる手拭いが見つかった。温泉ソムリエ師範の六三四さんが館内に飾られているのに気付いた。住民らは「海潟温泉のアピールになれば」との願いを込め、手拭いのデザインを取り入れた看板を設置した。

 海潟温泉のある協和地区は昨年6月、総務省の支援事業を活用して地区を紹介するマップやPR看板作りに取りかかった。

 アドバイザーに就いた六三四さんが市立図書館で調べたところ、1981(昭和56)年発行の写真集に「鹿児島たるみず」と書かれた手拭いの写真を見つけた。浴衣の女性の艶っぽい後ろ姿が描かれており、35年ごろ京都で作られたと紹介されていた。

 この絵を看板に採用することになったが、白黒写真しかないため色が分からない。ところが先月中旬、六三四さんが江洋館に立ち寄った際、げた箱の上で額に入った実物を偶然発見した。

 色あせていたため、人工知能(AI)を用いて白黒写真のカラー化に取り組んでいる長崎大学の井手弘人准教授(48)=垂水市出身=に依頼。自動色付けソフトでピンク色だったことが判明した。

 これまで何度も江洋館を訪れている六三四さんは「見つけた瞬間驚いて固まった。手拭いから当時の雰囲気が伝わってくる」と満足そう。江洋館の堀之内順さん(52)は「看板を見た人に海潟温泉への興味を持ってもらえたらうれしい」と話した。

 看板は縦3.7メートル、幅0.9メートル。江洋館から約200メートル北の国道220号沿いに1月13日に設置された。
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