時計 2021/02/18 10:35

県都玄関口、ムクドリ大群「何とかして」 フン害、鳴き声…駅利用者、住民憂うつ 市の対策の効果は? 

ねぐらのクスノキに群れるムクドリ=8日午後6時2分、鹿児島市中央町
ねぐらのクスノキに群れるムクドリ=8日午後6時2分、鹿児島市中央町
 「鹿児島の玄関口にふんが大量に落ちていて印象が悪い」。鹿児島市のJR鹿児島中央駅の利用者から苦情の声が上がっている。訪ねてみると、東口バスターミナルのクスノキ一帯が大量のふんだらけ。“犯人”は木をねぐらにするムクドリの大群だ。しばらく飛来はなかったが、この2年、姿を見せるようになった。千羽を超すとみられ、市は対策を取るものの、いたちごっこが続く。

 ムクドリは体長約25センチ、茶褐色の羽にだいだい色のくちばしが特徴。繁殖期が終わる秋から冬にかけ、集団のねぐらをつくる。天敵のタカやフクロウに襲われにくい市街地の街路樹などを寝床にすることがある。

 東口バスターミナルの中央に鎮座する高さ約20メートルのクスノキもこの時期、夕方には大群がえさ場から戻ってきて、ふんを落とすとともに、けたたましい鳴き声が響く。近くでカフェレストランを営む鳥丸みどりさん(58)は、店先にふんが落ちる度に水まきを強いられる。「ふんは乾燥すると風に舞い、衛生的に良くない。何とかしてほしい」とこぼす。

 市公園緑化課などによると、ムクドリが同駅周辺に現れるようになったのは20年ほど前。10年ほど前は同じく東口側の南国センタービル前の電線や街路樹をねぐらにし、県が頭上注意の看板を設置したり、九州電力が電線の防護カバーを設置したりし対策を取った。

 再開発工事や電線の地中化が進み、東口での大群確認は少なくなったという。ただ西口周辺では数が増え、ロータリーの樹木を市が鳥の止まりにくいものに植え替えたところ改善したという。

 東口バスターミナルのクスノキに大群が飛来するようになったのは2019年夏ごろから。同課は対策として、昨年10月に鳥が嫌う模様入りテープ60枚を枝にぶら下げた。2週間ほどは半数以下に激減したが、慣れたのか次第に数は戻った。12月には止まりにくくするため、樹木の養生もかねてせん定したが効果はなかった。

 担当者は「いずれの対策も決め手にかけているのが現状。来秋に向けて対応を検討中」としている。

 日本野鳥の会鹿児島の本田洋事務局長(62)は「ムクドリは帰巣本能が強いとされ、駅周辺が安全だと分かれば、季節になると何度も帰ってくるだろう」と推測。「抜本的な解決は難しい。費用の問題もあるが、継続的な対策が必要」という。

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