時計 2021/03/01 10:45

「お口ぽかん」歯科通院の子どもの3割 高年齢ほど割合高く 鹿児島大学病院など全国調査

唇の間から歯が見える、お口ぽかんの代表的な症例(鹿児島大学病院提供)
唇の間から歯が見える、お口ぽかんの代表的な症例(鹿児島大学病院提供)
 鹿児島大学病院の稲田絵美講師(小児歯科、山崎要一教授)らの研究チームは、歯並びの悪化などと関係するとされる子どもの口唇閉鎖不全(お口ぽかん)の国内初となる全国疫学調査を行い、お口ぽかんが歯科医院に通う子ども(3~12歳)の約3割に見られることを明らかにした。1月、日本衛生学会(京都市)が発行するオンライン誌に掲載された。

 口唇閉鎖不全は一般に「お口ぽかん」と呼ばれ、口が閉じられず口呼吸になる症状。アレルギー性鼻炎や出っ歯などが関連していると考えられ、口周りの筋肉やかみ合わせに不均衡が生じて発音がうまくできなかったり、口が閉じられず口内が乾燥して虫歯の悪化を招いたりする。

 研究は新潟大学大学院、岐阜県の大垣女子短期大学と共同で実施した。2014年8~10月に、全国66の小児専門の歯科医院に定期的に通院している3399人の子どもを対象に、日常の健康状態や生活習慣など44項目をアンケート形式で聞き取った。

 6年以上かけて解析し、1043人(30.7%)にお口ぽかんの症状があり、「唇の間から歯が見える」「日中の鼻づまり」など12項目が関連した。

 お口ぽかんの割合は3歳の18.97%から12歳の39.70%と高年齢ほど高く、稲田講師は「年齢とともにアレルギー性鼻炎など、お口ぽかんの症状が悪化する要因が増えることが関係していると考えられる」と分析した。

 お口ぽかんは「口腔(こうくう)機能発達不全症」として18年4月から保険適用となった。稲田講師は「大人になると改善しにくい疾患と言われており、早期発見が大切。気になることがあれば身近な歯科医院を受診して」と呼び掛けた。
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