時計 2021/03/10 20:00

出水市が原発防災の拠点整備へ 西回り道直結「道の駅」、市街地に屋根付き広場 川内原発から30㌔圏外に立地

一般道から乗り入れ可能な駐車場も設ける道の駅のイメージ図
一般道から乗り入れ可能な駐車場も設ける道の駅のイメージ図
 出水市は原子力災害に備えた拠点づくりに乗り出す。南九州西回り自動車道と直結する「道の駅」を整備し、市街地には屋根付き広場を設け、避難住民らに放射性物質が付着していないか検査するスペースとする。それぞれ2021年度一般会計当初予算案、10日提出予定の20年度補正予算案に関連費用を盛り込んだ。

 計上額は道の駅が1700万円、屋根付き広場が5893万円。出水市は市域の半分が九州電力川内原発(薩摩川内市)の30キロ圏内に入る。今回の整備地はいずれも圏外で、圏内から避難してくる住民らを想定している。平時は観光PRやスポーツ振興に役立てる。

 道の駅は下鯖町に計画。広範囲に及ぶ災害からの復興拠点として国土交通省が昨年制度化した「防災道の駅」の認定も目指す。総事業費は15億4000万円以上。民間資金活用による社会資本整備(PFI)導入も視野に財政支出を抑える方針だ。

 屋根付き広場は23年鹿児島国体までのオープンを想定。中央町の総合運動公園内に約9億8000万円かけて整備し、2000平方メートル分にガラス繊維膜材の屋根を張る。自然災害時は支援物資やボランティア活動の基地にする。

 広場を巡っては5日の市議会全員協議会で一部議員から「整備費が高すぎる」「新型コロナウイルス下に進める話か」との指摘が相次いだ。市側は、国の財政支援を得れば市支出は25%以下になるとし、「企業版ふるさと納税を財源に充てる」と理解を求めた。

 椎木伸一市長は「市民の安心を確保し、多様な活用も見込める。コロナによる低迷から地方創生を進めるには今から準備する必要がある。議会の賛同を得たい」と話す。両予算案は11日からの市議会委員会で審査される。
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