時計 2021/04/14 21:00

鹿児島県内の大学、オンラインから対面授業へ 「構内での交流不可欠」

マスクを着用し、英会話の授業を受ける1年生=12日、鹿児島市の鹿児島大学
マスクを着用し、英会話の授業を受ける1年生=12日、鹿児島市の鹿児島大学
 鹿児島県内の大学・短大で前期授業が始まった。昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく制限された対面授業は、増える見込みだ。キャンパスでの学びと交流は学生生活の充実に不可欠として、県内大学・短大の多くが原則対面の方針。昨年、オンライン授業が多かった鹿児島大学も対面を増やすという。ただ、感染者が出て遠隔に切り替える大学もあり、現場は手探りでの運営を余儀なくされている。

 「ハウ・アー・ユー?」「アイム・ハングリー」。12日、鹿児島市の郡元キャンパスでは、鹿大歯学部の1年生26人が英語の授業を受けた。マスクを着用、席は1メートル以上離し、教壇にアクリル板を設けた。トレマーコ・ジョン准教授(64)が、自分が話す順番だったところを学生が先に話したため、日本語で「私の番」と言い、じだんだを踏むと、教室から笑いが起こった。直山俊介さん(19)は「家で講義を聴いていると途中で飽きる。対面が面白い」と話した。

 ただ、県内7大学・短大が原則対面とするのに対し、鹿大は慎重だ。昨年代表者のみ2人の出席だった入学式は、今年も22人に制限。授業について、大学側は「新1年生は優先し対面5割を目指す。2年生以上も前年より増やす」としている。薩摩川内市の鹿児島純心女子大、霧島市の第一工科大も対面とオンラインを併用する方針だ。

■充実度が最低

 全国大学生活協同組合連合会の学生生活実態調査によると、1年生の学生生活の充実度は昨年、調査開始の1983年以来最低だった。「学生生活が充実」「まあ充実」と答えたのは56%で前年から33ポイント下がった。登校の機会が少なく友人ができにくかったことが背景にあるとみている。

 文部科学省は3月、「豊かな人間性を養うには対面による学生同士、教職員との交流は重要」として、対面授業を進めるよう各大学に通知した。

■急きょ休校

 しかしコロナの収束は程遠く第4波の懸念があるのも現実だ。原則対面授業で行う予定だった鹿屋体育大は7日、感染者が出たため11日まで急きょ休校。その後は遠隔授業を続ける。原則対面とする鹿児島女子短大(鹿児島市)の志賀啓一学長は「可能な限り対面で、実習や演習も充実させたい。だがコロナの状況によっては間接的な授業をせざるを得ない」と見えない敵への不安ものぞかせた。
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