時計 2021/04/21 21:00

「オペラ歌手冥利に尽きる」今井俊輔さん、リクエストに応えファンのオリジナル曲熱唱

今井俊輔さんのカレンダーや公演時に撮ったツーショット写真を飾っている部屋で、贈られたDVDを再生する牧尾久於子さん=出水市境町
今井俊輔さんのカレンダーや公演時に撮ったツーショット写真を飾っている部屋で、贈られたDVDを再生する牧尾久於子さん=出水市境町
 出水市境町の牧尾久於子さん(79)に昨秋、オペラ歌手の今井俊輔さん(42)からDVDが届いた。牧尾さん親子が作った曲「季節は巡る」を歌ったもの。新型コロナウイルスの自粛期間に元気を送りたいと、創作を知った今井さんからの温かなプレゼントだった。

 牧尾さんが今井さんのファンになったのは7年ほど前。歌好きだった夫の好實さんを2011年に亡くし、悲しみが癒えない時期だった。インターネットで今井さんの「荒城の月」を聞き、「深みのある声で、雷に打たれたような衝撃を受けた。生きる意欲がわいた」と振り返る。

 作詞は16年5月、今井さんが所属するコーラスグループ「フォレスタ」のファンサイトの「歌ってほしい歌詞募集」がきっかけ。ファン投票で1位を獲得し、ギターが趣味の三男貴洋さん(46)=鹿児島市=が曲をつけた。

 「いつか歌ってもらえたら」と願いながら公演に足を運んでいたが、コロナ禍で中止や延期が相次いだ。昨年5月、思い切って今井さんのホームページを通じてメールでいきさつをつづったところ、その日のうちに快諾の返信が来た。

 ファンにオリジナル曲を作ってもらったのは初めてという今井さんは「オペラ歌手冥利に尽きる。自分の声に合うメロディーをイメージし、四季を重ねてくれたと感激した」と振り返る。歌うにあたって、鹿児島の四季について調べたといい、「壮大な自然を表現しようと頑張った。少しでも元気になってもらえたら」と語った。

 「孫からは『じいちゃんが歌好きだったから実現したのかもね』と言われる。奇跡のよう。今井さんの気配りに感謝の気持ちでいっぱい」と牧尾さん。4月25日に鹿児島市である今井さんの公演を心待ちにしている。
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