2021/06/06 22:00

買い物弱者支えて13年 最後の日、お年寄りが感謝の手紙、花束 空き店舗活用「身近な憩いの場。残念」 日置

原田千明さん(中央)と別れを惜しむ買い物客=日置市東市来町湯田
原田千明さん(中央)と別れを惜しむ買い物客=日置市東市来町湯田
 日置市東市来町湯田の空き店舗で毎週火曜日に開かれ、買い物弱者を支えていた「新鮮採れたて市」が13年の歴史に幕を下ろした。付近は大雨時に冠水しやすく、所有者が安全確保のために閉鎖を決断した。最終日は高齢者らが次々に訪れ、別れを惜しみ、感謝を伝えた。

 周辺では、食料品や日用品を扱っていた商店が17年ほど前に閉店。高齢者らの要望を受けた薩摩川内市樋脇町市比野の原田米店が、2008年10月から週1回、米や野菜、手作り総菜、菓子を持ってきて販売してきた。

 営業は午前9時から午後5時で、原田米店の原田千明さん(69)を中心に、店員や搬入陳列を手伝う地元ボランティアら5人が運営。利用者の要望を反映した品をそろえ、持ち帰るのが大変な客には、商品を自宅まで届けていた。店内には休憩用のいすもあり、地域の集いの場にもなっていた。

 最終日の4月25日は営業前から代わる代わる客が訪れ、花束や感謝の手紙を渡す人も。用意した品のほとんどが午前中で売れ、米も90袋が出る盛況ぶりだった。

 近くの川井田トシ子さん(84)は午前も午後も来店。「品ぞろえがよく助かっていた。みんなと会えるのも楽しみだった」と残念がった。原田さんは「多くの人たちに支えられた。喜んでもらえてよかった」と話した。
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