8日閉幕した東京五輪について南日本新聞の「こちら373(こちミナ)」がアンケートを実施したところ、「開催してよかった」が半数を占めた。5月の同様の調査は開催に否定的な意見が8割に上っており、選手の活躍や言葉に心を動かされた人が多かったよう。一方、コロナ下の開催を批判する声は根強く、「よかった」と答えた人も組織委員会や政府の対応には厳しい意見が目立った。
アンケートは8月8~10日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の「こちミナ」に友だち登録した人を対象に実施。470人(男性266人、女性202人、性別不回答2人)が回答を寄せた。
「開催してよかった」は234人。多くが選手の頑張りを理由に挙げ、60代男性は「コロナ疲れが元気づけられた」、40代女性は「テレビ観戦でステイホーム効果があった」と答えた。「反対だったが、応援せずにいられなかった」(30代女性)と、気持ちの変化を打ち明ける人もいた。
「よかった」と答えつつ、複雑な思いを抱く人もいた。50代男性は「国民に理解を得るための努力や説明は評価できない」。50代女性は「感染者が増えない対策を取るべきだった」と批判した。
「中止、延期すべきだった」は143人。「コロナ対策の意識は低下した」(60代男性)などが主な理由で、10代女性は「五輪をやるなら修学旅行や行事もさせて」と矛盾を訴えた。
「どちらでもない」と答えた60代女性は「開幕前も不祥事が多かった。透明性のある運営と五輪の意義を考えてほしい」と検証を求めた。