子どもの新型コロナウイルス感染が広がる中、2学期が始まった。時差登校、体育祭…高校生はどう思う?
子どもの新型コロナウイルス感染が広がる中、鹿児島県内の学校で2学期が始まった。南日本新聞「こちら373」が新学期への意見を8月末に募集したところ、高校生から多くの声が寄せられた。3年間のうち既に半分をコロナ下で過ごす高校生。オンライン授業など感染防止対策の充実を求める意見のほか、体育祭など学校行事への複雑な思いが寄せられた。
9月は体育祭や文化祭など行事が多い。県教委は鹿児島市、霧島市、姶良市の県立高校などに対し、「まん延防止等重点措置」適用期間である12日までは体育祭や文化祭を実施しないよう通知した。
だが、鹿児島市の県立高校に通う2年男子は「体育祭の予行演習は体育館。ほとんどの生徒はワクチン接種を終えておらず、感染の可能性は高い。マスクをするので熱中症の危険もある」と不安を感じている。
体育祭の中止を決定した学校があるほか、延期開催を模索する学校は無観客や規模縮小などの対策を取る。私立高校3年女子は「最後の体育祭は親に見てほしかった。学校の苦労は分かるが、学年ごとの開催など手はないのだろうか」と残念がる。大隅半島の高校3年生男子は「編成場が密になるという理由で中止になる競技があるのに、フォークダンスはある。よく分からない」と不満を漏らした。
時差登校などの対策の効果を疑問視する声は多い。鹿児島市の県立高校3年男子は「校長先生はリモートで話をするが、自分たちは教室に40人。矛盾がある」と訴える。
鹿児島市の県立高校2年女子は「クラスを二つに分けているが、教師は1人なので一方はオンライン授業。通学して集団でオンライン授業を受けるより、自宅でオンライン授業を受ける方が感染防止の効果はある」と指摘。自主登校の選択肢を求める声もあった。
「校内でもっと情報を共有してほしい」というのは同市の高校2年男子。「最近は感染者が出ても、うわさでしか伝わらなくなった。誹謗(ひぼう)中傷を防ごうとの狙いは分かるが、余計に不安をあおることになってはいないか」と、正確な情報発信を求めた。