「じめさあ」に化粧を施す鹿児島市職員=5日、市立美術館前庭
鹿児島市城山町の鹿児島市立美術館前庭にある「持明院様(じめさあ)」の石像が5日、化粧直しをした。市の職員2人が、ポスターカラーや本物の化粧品を使って丁寧にメーク。マスク不用の石像とあって、秋らしく深いワイン色の口紅で唇を細くかたどり、きりりとした口元を披露した。
美術館ができた1954年以降、島津家18代当主・家久の正室、持明院(1571〜1630年)の命日に合わせて続けている。今年はポスターカラーで白く顔を塗り、目と眉を描いた後、本物のチークをスポンジで丸く乗せ、ボルドーの口紅で口を細く描いた。
化粧を施した広報課の森智美さん(41)は「心優しく、周りから慕われていたというじめさあに合わせ、優しい表情にできた」。同課の町田真実さん(31)も「リップ主役のメークが今のはやり。像を見て幸せな気持ちになってもらえたら」と話した。