安定感のある投球で興南打線を完封した大島のエース大野=平和リース
来春の選抜高校野球への出場を懸けた第149回九州地区高校野球大会は9日、鹿児島市で準々決勝があり、大島が興南(沖縄)を3-0で破って、初のベスト4進出を果たした。選抜大会出場校は例年、九州地区に4枠が与えられており、大島の出場が有力となった。大島が選出されれば、21世紀枠で出場した2014年大会に続き2度目となる。準々決勝で大島は3回に3本の適時打で3点を挙げ、エース大野が相手打線を封じた。10日は休養日。11日の準決勝で有田工(佐賀)と対戦する。
大島のエース大野は、この日も1人で121球を投げ抜いた。勝利を決めると「甲子園に大きく近づき、うれしさとホッとしたのが一度にきた」と涙をこらえきれなかった。
変化球主体の打たせて取る投球に徹し、強豪・興南の強力打線を零封。「相手がどんどん振ってきたので、ボールを打たせることを意識した」という。被安打6ながら連打は許さず。死球は与えたものの、四球はなく、安定感が光った。「今日は100点の出来。楽しめた」
チームメートは幼なじみ。「島からみんなと一緒に甲子園を目指そう」。捕手・西田からの誘いを受け、大島を選んだ。
1回戦が再試合となったため、3試合で計467球を投げた。1週間の上限500球が目前に迫る。準決勝へ向け「ほかの投手にまかせて、打撃などで手助けしたい」と意気込んだ。