サーファー、宇宙センター…自閉症の19歳、パソコンで鮮やか 種子島の風景 ポストカードに

2021/11/20 21:15
種子島や屋久島の風景などを描いたポストカードとステッカー
種子島や屋久島の風景などを描いたポストカードとステッカー
 種子島・中種子町増田の就労支援センター「あかつき工房」に通う河野風馬さん(19)=同町野間=が描いた風景画のポストカードやステッカーが、種子島と屋久島の物産館で販売されている。パソコンで仕上げる独特のタッチやカラフルな色使いが特徴。「ゲームのような世界観で楽しそう」と好評で、地元のPRに一役買っている。

 幼い頃に自閉症と診断された。人とのコミュニケーションを取るのが苦手な中、絵に没頭した。アニメキャラクターを取っ掛かりに、海の生き物など関心は次々広がった。

 パソコンを使い始めたのは、中種子養護学校小学部に入学してから。ペイントソフトでオリジナルキャラクターを作り、学校行事を盛り上げたことも。3月に高等部を卒業し、あかつき工房で制作に取り組む日々を送る。

 サトウキビ畑やサーファー、種子島宇宙センターなど、これまで仕上げた作品は20点以上。お気に入りは、この時期に沖合で釣り上げられるシイラだ。ルアーに食い付く姿を描き、水しぶきや波紋まで細かく表現した。山本譲司工房長(65)は「風馬の作品はにぎやか。自分たちが気付かない特徴まで捉えるところがすごい」と驚く。

 ポストカードは13種類で各150円、ステッカーが3種類各250円。河野さんは「もっともっと種子島や屋久島の絵を描いていきたい」と意欲を燃やす。

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