「チェルシー」のパッケージをイメージした編み物作品を手にする川路ちづ子さん=日置市伊集院の太陽の里療護園
日置市伊集院の障害者支援施設「太陽の里療護園」に入所する川路ちづ子さん(65)が、2021年に発売50年を迎えたキャンデー「チェルシー」のパッケージをモチーフにした編み物作品を制作し、製造元の明治(東京)に贈った。「大好きなお菓子の節目を祝いたい」との思いを込めた。同社社員3人が、施設を訪れて感謝を伝えた。
川路さんは、施設と同じ社会福祉法人が運営するクリーニング工場で、仕上がった洗濯物をたたむ作業に従事してきた。今年2月に体調を崩して仕事を辞めてから、編み物を始めた。
長年好きだったキャンデーが節目を迎えると知り、かぎ針編みで包装を表現しようと思い立った。直径5~10センチの赤やオレンジ色の花29個と葉10枚を2週間かけて制作。黒い台紙に貼って包装のイメージを再現した。11月下旬に贈呈した。
受け取った同社の社員たちは、感激したという。社内に掲示していたが、川路さんに返却。今後は社員が閲覧できる電子掲示板で紹介することにした。
施設を訪れた同社鹿児島オフィスの吉澤大課長(53)は「作品は社員の心を和ませ、大きな励みになった」とお礼を述べた。明治の菓子をプレゼントされた川路さんは「チェルシーの愛らしい包装が好き。作品を喜んでもらえてうれしい」と笑顔を見せた。