「いじめ」と「いじり」どう違う? 小中高生220人、いじめ防止へ徹底討論 鹿児島

2022/01/10 20:36
いじめ問題について意見交換する児童生徒たち=鹿児島市の県市町村自治会館
いじめ問題について意見交換する児童生徒たち=鹿児島市の県市町村自治会館
 鹿児島県内の小中高校生らがいじめ問題について徹底討論する「県いじめ問題子供サミット」(県教育委員会主催)が、鹿児島市の県市町村自治会館であった。「いじめといじりの違い」や「なぜいじめがなくならないか」のテーマについて意見交換し、改善策をまとめた。

 児童生徒約70人が12月27日、一堂に会し、約150人がオンライン参加。小学、中学、高校別3~4人の班に分かれて話し合った後、全体に向けて発表した。「いじめといじりの違い」については、「みんなが嫌にならない程度がいじり」との意見が目立ったが、「いじられていて楽しそうな人を見たことがないのでいじりも良くない」との声も上がった。

 いじめ防止については、「注意すると真面目ぶっていると思われたり、次の標的にされたりするため、止められない」や「相談できる人が家にも学校にもいない」との課題が浮上。「1カ月に1、2回教職員に相談できる場所をつくる」などの対策が提案された。

 各学校の取り組み例を紹介する時間もあった。枕崎中は、個性を認め合うことについて意見交換したり、悩みを抱え込まないよう「SOSの出し方」を学んだりする授業を紹介。錦江湾高校は生徒会が全校生徒に実施したアンケートを基に、人から言われて嫌になった言葉とうれしかった言葉をそれぞれ五つ紹介した。

 枕崎中1年の男子生徒は「他校の取り組みを知ることができて良かった。今後に生かしたい」。奄美市の芦花部中3年の女子生徒は「全員の心に響くいじめ防止の情報発信が必要。自分ごととして考えるための語り合いの場をつくりたい」と話した。

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