愛用の鍵盤ハーモニカなどを持参する卒業生ら=霧島市国分の天降川小学校
霧島市国分の天降川小学校保護者有志が、使わなくなったランドセルや制服などを再利用するシステム作りを始めた。卒業生らに不要品を募り、2日、ランドセル33個、制服136着、体操服83着などが持ち込まれた。ランドセル以外の品々は学校に寄付、物々交換などを通して「校内でモノが巡る」仕組み作りを進める。
同日、天降川小体育館に次々と同校や周辺校の卒業生らがランドセルなどを携えて訪れた。国分南中1年の榎木花音さんは制服と体育館シューズを持参。「小学校の思い出が詰まった制服を、次の人にも大切に着てほしい」と話した。
発起人の原口直美さん(42)は「鍵盤ハーモニカなど短期間しか使わない学校用品が、十分に活用できていないと感じていた。想定より集まりほっとした」と笑顔。今後は寄付品と在校生が使わなくなった品を交換する「物々交換のシステム作りにつなげたい」と話している。
ランドセルは鹿児島市のNPO法人「若者・留学生サポートステーション響」を通し国内に住む外国籍の子どもに渡される。副代表の長井保博さん(63)は「保護者の自主的な取り組みによる寄付は初めて。心待ちにしている家庭が多いのでありがたい」。
体育館シューズ22足、鍵盤ハーモニカ18台、算数セット12個のほか、リコーダー、粘土板、給食用おぼんなども集まった。