鹿屋市などが作った特攻隊を描いた漫画本
鹿屋市吾平町上名の鶴峰小学校で4月27日、地元の戦史を学ぶ出前講座があった。5、6年生8人が特攻隊にまつわる漫画本を教材に、戦時中の若者の気持ちに思いをはせた。
市平和学習ガイドの迫睦子さん(75)が講師。吾平地区でエンジンの組み立てや試運転が行われていたことなどを紹介した。多くの特攻隊員が鹿屋から飛び立った歴史に触れ、「若者が将来の夢を捨てて出撃した。今を生きる私たちは何を考えればいいだろうか」と投げかけた。
教材は、鹿屋市などが今春発行した漫画本「空がつなぐ まちとひとの物語」。現代と過去を行き来する1人の高校生が、特攻隊員と交流しながら平和の在り方を考える。旧海軍飛行場にゆかりのある兵庫県の姫路市と加西市、大分県宇佐市と共同制作した。
6年生の加藤陽菜さんは「つらい思いをした人がいたことを忘れないようにする」。同級生の永山紗彩さんは「ウクライナの人々が戦争に巻き込まれていることを考えて悲しくなった」と話した。