稲盛イズムをベースに作製した「都城フィロソフィ手帳」を胸から取り出す池田宜永市長=都城市役所
宮崎県都城市は、24日に死去した京セラ名誉会長の稲盛和夫さんが提唱した経営哲学「京セラフィロソフィ」をベースに市独自の「都城フィロソフィ」を策定し、これをまとめた手帳を全職員が所有している。訃報を受け31日、策定を指示した池田宜永市長は「稲盛さんの教えが今の都城のベースになっていると思う」としのんだ。
池田市長は市長当選後に「稲盛イズム」に触れ、共感した。経営塾「盛和塾」塾生となり、宮崎県の有志が設立した後継塾にも名を連ねる。「民間のためのものだが内容は人としての生き方。行政でも通用する」として都城フィロソフィ策定を発案。手帳は2019年から全職員に配布する。
「一人ひとりが都城市役所」「自治体の常識・殻を打ち破る」など、市職員の心得を30項目で解説する。池田市長は、全国上位のふるさと納税寄付額やマイナンバーカード市区別普及率などを挙げ「策定から4年で浸透してきた。根っこはここ(稲盛イズム)だなと思う」と感謝した。