西之表市馬毛島への自衛隊基地整備計画について考えを述べる八板俊輔市長=2日午前、同市議会
鹿児島県西之表市馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備計画を巡り、八板俊輔市長は2日開会した市議会定例会の所信表明で「市民の不安解消に至っておらず同意、不同意を言える段階にない」と述べた。一方で「防衛省による行政手続きがあれば適切に対応する」とし、事実上の黙認とみられる現状の姿勢を維持する考えを示した。
八板市長は過去2度の市長選で計画反対を掲げ、2020年10月には「失うものの方が大きく、同意できない」と表明。しかし今年に入り、日米両政府がFCLP移転を伴う基地の「整備地」に馬毛島を正式決定すると、「新たな局面を迎えた」として賛否の明言を避けていた。