宮崎県は14日、10月に霧島市などで開催される「全国和牛能力共進会」(全共)に出品予定だった県所有の種雄牛1頭が、定められたワクチン接種をしていなかったため出品を取りやめると発表した。同県からの出品は1頭減り22頭となる。
取りやめるのは若雄牛が見た目の美しさや大きさなどを競う第1区の「守浩桜」。県の委託で県家畜改良事業団が管理する。県などによると、出品には5種類のワクチンを接種していることが条件だが、守浩桜は1種類が未接種だった。宮崎家畜保健衛生所が12日、予防注射証明書作成のため確認したところ分かった。
8月に代表に決定した守浩桜は、今回未接種のワクチンを2回接種する必要があった。同事業団は「ほかの4種の接種に気を取られ、担当者が失念していた。チェック体制も不十分だった」と説明する。
宮崎県からは第1~8区の全区に出品予定だったが、第1区の出品はなくなる。会見した河野俊嗣知事は「共進会での活躍を期待している畜産農家や県民に心からおわびする」と陳謝した。