捜索要請を受け、続々と出港する漁船=30日午前10時45分ごろ、屋久島町の安房港
防衛省は30日、米空軍の輸送機CV22オスプレイが屋久島沖に不時着水したとしていた事故について、「墜落」と認定した。付近の海域で発見され、死亡が確認された男性は搭乗員の1人だったことも判明。国内で起きたオスプレイ事故での死者は初めて。第10管区海上保安本部は6人としていた搭乗員は8人だったと訂正し、自衛隊、地元漁協とともに、残る7人の救助、捜索を続けている。
鹿児島県は九州防衛局に対し、事故の原因究明と再発防止策が講じられるまでの飛行停止を米側へ要請するよう申し入れた。防衛省は同日、松本尚防衛政務官を鹿児島に派遣した。
事故現場に近い屋久島町安房港の屋久島漁協では、午前6時ごろから漁師が集まり始めた。「いつ救助要請が出てもいいように」と漁師の1人。重要な発見があった場合に備え、目印になるブイを手作りする漁師もいた。
慌ただしさが増したのは午前10時半。町からの捜索要請を受け、港に待機していた4隻が続々と出港。羽生隆行組合長は「こんな大きな事故は初めて。米軍機ということもあり、どう対応すればいいのか難しいところだ」と漏らした。
午前10時40分ごろ、米軍機とみられる輸送機が屋久島空港に着陸した。