チョコ男の苦汁を知り、成長をとげたサトル
バレンタインデー。誰が何のために作った日なのかは知らないが、作った人は罪深い。幾千もの小学生男子がこの日にビターチョコレートより苦い、苦汁をなめさせられるのだろう。このコラムを読んでくれている女性の冒険者は、男子がバレンタインの日、どんな心持ちで登校し、どんな行動を取っているかを知ってほしい。そして、このコラムの読者を冒険者と呼ぶ事にしました。今思いつきました。あしからず。
まず男子が強くバレンタインを意識するようになるのは大体小学5年生から。5年生は小学生の中では自他ともに認める高学年。4年生は、低学年と高学年のはざまに位置していて、小学生の中での大人と子供の間みたいな時期。5年生になりはざまを抜けると、先生からも「高学年だから、低学年生の見本となるように」とか言われるもんだから、大人になったような気になって、急に女子を意識するようになる。
その結果、バレンタインの日には女子からチョコレートをもらえるかどうかしか頭の中になくなるのだ。世の先生方。はっきり言わせてもらいます。バレンタインの日の授業は意味がないです。男子の頭はチョコレートでパンパン、知識を入れるキャパ1ミリもないからです。
それでは脳みそがチョコレートになってる男子、チョコ男の性質や行動を説明しよう。
実はバレンタイン前日から脳みそはチョコレートになってます。バレンタインが土日を挟んで月曜の場合は、金曜の学校が終わった瞬間に脳みそがチョコレートになってます。先生すみません。
バレンタイン前日のチョコ男は、女子がチョコレートを入れやすいように、自分の机の中をしっかり空っぽにし、げた箱の掃除などの行動をとる。
当日。チョコ男はあえていつもより遅めに登校する。女子がチョコレートを入れる時間を作るためだ。学校に着くと、げた箱にチョコレートが入ってるかチェック。入ってない場合は「げた箱は汚いから入れるわけないか」とチョコ男は全員思う。
教室に着くと、ランドセルから出した教科書を机に入れる時に、教科書がチョコレートに当たらないか、教科書をチョコ探知機にし、机の中を探す。探知機に何も反応がない場合は、何か物を机の下に落として、拾うふりして肉眼でチョコレートを探す。入ってない場合は「まだ時間あるし、放課後とかにもらえるのかな?」と全員思う。
この日は教室から男子がやたらといなくなる。「あんまり教室にいると、女子がチョコを、机やカバンに入れづらいかな?」と全員思ってるからだ。
放課後。なかなか帰らない。無駄に教室をウロウロしてる。「すぐに帰ると、女子が直接渡す時間がなくなるかも」と全員思ってるからだ。
そして帰り道、「あ、チョコレート家に忘れたのかも、明日もらえるかも」と全員思い、次の日もほぼ同じ行動をとるのだ。
そして、その帰り道。「俺ってモテないんだな?」と全員やっと目が覚め、チョコレートの脳みそから通常の脳みそに戻る。みんな! バレンタインデーはチョコ男を観察してみよう。
つづく。
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