コロナ禍乗り越え県都の繁華街回復基調、自衛隊基地でにぎわう町も…基準地価から見える活況 天文館5年ぶり上昇、「馬毛島」需要で西之表は伸び率トップ

2024/09/18 11:00
基準地価が5年ぶりに上昇した天文館地区=17日、鹿児島市千日町
基準地価が5年ぶりに上昇した天文館地区=17日、鹿児島市千日町
 鹿児島県は17日、7月1日時点の基準地価を発表した。鹿児島市の商業地は変動率の平均が前年比プラス1.0%となり、3年連続の上昇。新型コロナウイルス禍からの回復で、飲食店が多い天文館地区がプラス0.8%と5年ぶりに上昇に転じた。県全体では、住宅地などを含む「全用途」で33年連続のマイナスとなったが、下落幅は0.2ポイント縮小し1.0%だった。

 西之表市は、市内唯一の商業地調査地点である鴨女町がプラス6.8%と2年連続で上がった。県内トップの伸び率で、作業員が増えている馬毛島の自衛隊基地建設工事の影響が大きい。1平方メートル当たりの価格は3万9500円。

 天文館の商業地は、コロナ禍で2020年から下落が続いていたが、にぎわいが回復基調にある。西千石町は1.3%、松原町は1.2%、東千石町は1.0%上がった。山之口町は前年と横ばいで、マイナスを脱した。

 県内の商業地で最も高かったのは7年連続で「鹿児島市東千石町14の3」(住居表示は14の4)。1平方メートル当たり103万円だった。一方、県平均は8万1600円(前年比600円増)。変動率の平均はマイナス1.0%で下げ幅は0.3ポイント縮小したものの、33年連続のマイナスを記録した。前年と比べて上昇地点は25から31に増え、下落地点は68から63に減った。横ばいは10地点あった。

 住宅地の県平均は2万7800円(前年比200円増)で変動率の平均はマイナス1.1%。下げ幅が0.1ポイント減少したものの、27年連続でマイナスだった。

 鹿児島市の住宅地は、プラス0.5%で2年連続上がった。

 調査は住宅地293、商業地105、工業地5、宅地見込み地3、林地14。林地を除く全用途の平均価格は4万1700円だった。

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