指宿市在住の作家と職人がコラボして製作した子ども椅子=指宿市役所開聞庁舎
鹿児島県指宿市在住の絵本作家ことうのぞみさん(34)と家具職人の崎山友吏江さん(36)が、子ども用の椅子を共同製作した。ことうさんの絵本に登場する恐竜をモチーフに、かわいさと実用性を兼ね備えた作品に仕上げた。2人は「コラボできて光栄。今後も一緒に指宿を盛り上げたい」と声をそろえる。
イラストレーターとしても活躍することうさんは2年前、鹿児島市から夫の実家がある指宿市に移住した。崎山さんは同市出身で、オーダー家具などを手がける1級家具製作技能士。2人は共通の知人を通して知り合い、7月ごろから共同製作の構想を練ってきたという。
ことうさんの絵本「きょうりゅうのもり」は、山の姿をした恐竜の物語。椅子には終盤に登場する長い首の恐竜を採用し、背板で恐竜がまとっている雲の襟巻きを表現した。子どもの成長に合わせ高さを3段階に変更できる仕組みなど、使い勝手に対する崎山さんのこだわりも光る。
「絵本の魅力が表現された唯一無二の椅子になった」とことうさん。崎山さんは「プラスチックにはない、木のぬくもりを感じてほしい」と呼びかける。受注生産のみで、名前や日付を入れることも可能。価格は1万9000円(送料別)。インスタグラムのアカウントcototoc またはsakiyama_mokkouで受け付ける。