仲良し4姉妹。(右から)吉山タツ子さん、梅澤ウメさん、吉岡リエさん、登山タケミさん=徳之島町轟木の吉山商店
鹿児島県徳之島町轟木集落に、96歳から86歳の仲良し4姉妹が元気に暮らしている。合わせて365歳。自宅こそ別々とはいえ、毎日のように会い、おしゃべりを楽しむ。お互いに励まして助け合い、地域の住民に見守られながら生まれ故郷で日々穏やかに過ごす。
長女吉山タツ子さん(96)、次女梅澤ウメさん(93)、三女吉岡リエさん(90)、四女登山タケミさん(86)。登山さん以外は夫に先立たれ、1人で暮らす。全員身の回りのことは自分でこなす。
吉山さんは食品や酒などを扱う「吉山商店」を長年営み、現在も午前7時に店を開ける。昼寝を挟んで夜まで店番をし、レジも打つ。梅澤さんは商品の陳列、掃除を手伝う。吉岡さんは毎朝の散歩と体操が日課。登山さんは夫光徳さん(88)とサトウキビを栽培し、牛4頭の世話をする。
4人の憩いの場が吉山商店だ。午前10時半ごろに集まり、お茶を飲みながら世間話に花を咲かせる。「けんかをしたことがない」と吉山さん、梅澤さん。吉岡さんは「近くに姉妹や親戚がいて心強い」、登山さんも「姉たちにかわいがられた」と感謝する。
85歳以上の32人を祝う集落の敬老祝賀会が22日あり、4人はそろって参加。食事や園児らの踊りを楽しんだ。吉岡さんの長女で帰省中の松元寿香子さん=南さつま市加世田高橋=は「姉妹の仲が良いのはもちろん、地域の方々に見守られているので本当にありがたい」と感謝した。